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節分にサンタフェとチマヨの奇跡の教会を訪ねて(3)

さて、翌2日はいよいよ今回の旅の一番の目的である、チマヨにある奇跡の
砂の教会へ行く日。
ガイドさんにホテルで朝9時にピックアップしてもらい出発です。 
この日は午前はチマヨの教会へ、午後にはミリセント・ロジャースミュージアム
(ジョージア・オキーフとは別)に行って、それで夕方にホテルに戻るというスケ
ジュールです。

教会のあるチマヨ村へはサンタフェから車で30分ちょっと、それほど遠くあり
ません。
この日は朝から太陽の周りに虹色の不思議な彩雲がずっと出ていて、2月2日
という特別な日に奇跡の教会を訪問するわたしの旅を祝福してくれているの
かなと、嬉しい気持ちになりました。

車の中から写したのでイマイチの写りですが。。

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サンタフェの街を出るとすぐに、何もないカラカラの砂漠の丘陵地帯が広がります。 
チマヨに近づくにつれて、小高い丘が出てくるごとに、その頂上に誰が立てたのか、
白の木製の十字架が目印のように頻繁にあらわれ始めます。 
ガイドさんによると、イースター(復活祭)にはおよそ数千人の人々がチマヨのこの
教会を訪れるそうで(ものすごい片田舎の、びっくりするくらい小さな教会だという
のに!)、中には130kmも離れたアルバカーキから十字架を背負って歩いてくる
信仰深い人々もいるそうです。
そういった人たちのため、教会への道しるべ的役割を、これらの白い十字架がして
いるのではということでした。

順調に奇跡の砂の教会(正式名称は、「サントワリオ・デ・チマヨ教会」)に到着しま
した。
ガイドさんのお話どおりの、本当に想像以上に小さくて素朴で、でもとっても可愛ら
しい教会でおもわず絵に描きたくなるような雰囲気をたたえています。

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小さな門をくぐるとこんな感じ。

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内部は一切撮影禁止のため、こちらのサイトをご参照ください。

http://chimayo.us/Points.html#Santuario

正面祭壇の左脇に小さなドアがあって、そちらから入った一番奥の部屋の床に、
奇跡の砂が湧いている(?)洗面器くらいの大きさの穴があります。 そちらから
自由に砂をいただいて帰ってよいそうで、この砂をからだの悪いところに塗ると
よくなることから、「奇跡の砂」といわれています。
わたしも事前に用意してきた小さなタッパーに、ちゃんと用意されている小さな
シャベルで砂を少しすくって入れました。 さらにそのタッパーをジップロックの
袋に入れて(笑)、砂が外にもれないようにしました。 
これで無事に持って帰れそうですね。

隣の部屋の壁には一面に、この砂で病気や怪我が治った、回復した、という人たち
の写真や、お礼や感謝の手紙がいっぱい貼られていました。 さらには松葉づえも
数本置かれていました。
これらを見ても、この教会が「アメリカ版ルルドの泉」と言われるのがよくわかります。

少し長くなりますが、奇跡の砂とこの教会の由来について、以下の文章を参考に
なさってください。(「セドナの陽だまり」より参照)


++++++++++++++++++++++++++++++++++++

1810年修道士ドンベルナルド・アベイダはチマヨの町の近くにある丘に向かい祈りを
捧げていると突然、丘の中腹が光が噴き出すように輝き始めました。 不思議に思った
アベイダがその場所に行ってみると光は地中から出ていたのです。 
アベイダは夢中で地中を掘り、現れた光の正体が十字架でした。 彼はこの十字架は
神からの贈り物だと思いグアテマラのエスキプラズにある黒いキリスト像にちなみ
『エスキプラスの主』と名づけて敬いました。

『丘から主の十字架が現れた!!』とこの驚くべき知らせを聞いた神父はさっそく十字架を
アベイダから受け取り、隣州のアリゾナ州サンタクルス郡にある教会に持って行き、祭壇
に安置したのです。 
ところが翌朝、十字架は忽然と教会から消え、そして、チマヨのアベイダから掘り出された
穴の中に戻っていたのです。 同様のことが3度も続くにあたり、人々はその十字架が
チマヨの丘にとどまる事を望んでいるのだと悟りました。 
そして人々は十字架が発見されたその場所に小さな聖堂を立てました。

その十字架に祈りを捧げると、癒しの奇跡が起こるようになったのは、これ以降のこと
でした。 頻出する奇跡が人々の評判を呼び、1816年に聖堂は大きく立て直され、
現在に至っています。 しかしその十字架は、やがて癒しをもたらさなくなってその役目を
終えました。 現在は、十字架が出現した『聖なる穴=エル・プラト』の方が名を知られる
ようになっています。 
というのも、十字架の代わりに『聖なる穴』が「奇跡の砂」を生み出すようになったから
でした。

現在、聖なる穴がある部屋は大人が6人ほど入れば一杯になる小さな部屋で、中央の
床に約30cmくらいの穴があり、中に砂が詰まっています。 これがあらゆる病気を治すと
言われている奇跡の砂で、手で触れると砂というよりも赤土の細粒で、自由に持ち帰る事
ができ、多くの人が容器に入れ持って帰るのですが、それでもその奇跡の砂は不思議に
なくならないのです。 これもまた奇跡だといいます。

+++++++++++++++++++++++++++++++++++++


と一応言われているのですが、現在は世界中からこの砂を持ちかえる人たちが訪れる
ため、教会できちんと清めた砂を補充しているようです。
教会の周りには小さなギフトショップがあって、そちらでこの教会のポストカードや記念
グッズを少し買うことができました。 おかしかったのは、砂を入れるモノを何も持って
こなかった人たちのために、砂を入れる小さな容器がちゃ~んと売られていたことです。 
たしかに助かりますよね(笑)

せっかくなので、ガイドさんのお勧めもあって教会の前で記念にパチリ!

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この教会の他にも可愛らしい教会や集会所のような建物があって、そちらも見てみる
ことにしました。
ガイドさんによると、子どもたち専用の教会だそうで、だから装飾もとても可愛い感じ
になっているんですね。 わたしもなんだか幼稚園か保育園か、そんな感じだなぁと
おもっていたんです。

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こちらの集会所の中には、子どもたち(というか乳幼児くらい?)のくつがたくさん壁に
捧げられていて、ガイドさんのお話では、子どもを授かったことへのお礼と、その子ども
が無事成長したことへの感謝をあらわす意味で飾られているのでは、とのことでした。 
なるほど~ 
それにしてもお金や何か高価なモノを捧げるのではなくて、こんなダイレクトなわかり
やすい表現をするところがなんとも人間味あふれる気がして、好感が持てますね♪

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寒い時期に訪ねたので(しかも午前の早い時間に)、他に観光客らしき人もいなかっ
た分、おかげでチマヨでゆっくりすごすことができました。
この村はどこを見てものんびりとしていて素朴で、どこか可愛らしい雰囲気にあふれ
ていて、奇跡の砂の教会も大好きになりました! 全体的にとっても温かいんですよね。 
またここに今度は違う季節にぜひ戻ってきたいなぁ。。

チマヨはこの教会のほかに、織物の街としてもよく知られています。
毛が長いチュロという羊の毛を使って織られるネイティブ・アメリカンの伝統的な織物の
色や柄が、植民地時代のスペインの影響を受けて、独特の色とパターン(柄)が生み
出され世界的に有名です。
わたしたちはオルテガ・ファミリーがやっている工房に少し立ち寄ることにしました。

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いろんな大きさ、そして柄の織物が山積みされていて一通り見るのも大変なくらい
でしたが、限られた時間の中でわたしが選んだ一枚がこちらです。 
オ―ナメントとして壁にかけても可愛いかも!

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何も知らないわたしは、これはネイティブの可愛らしい女の子か何かをモチーフに
したものかな、なんて軽い気持ちで選んだのですが、ガイドさんによるとこれはなんと、
とうもろこしの女神様(!)を描いたもので、五穀豊穣を願っての伝統的なパターン
だそうです。 ちなみに2本の緑の植物はとうもろこし、なんですって。 
ネイティブの人たちにとってはとうもろこしが主食になるため、とうもろこしの収穫は
それこそ死活問題になるんですね。
それにしてもまさかとうもろこしの女神様とは(笑) これでわたしも食べるモノには
一生困らないかな~

この後ガイドさんが近くにあるからということで、ジョージア・オキーフの絵のモデルに
もなった、別の教会に案内してくれました。

まずはジョージア・オキーフの絵。 面白いでしょう? ふつうは教会の正面を描くと
おもうのですが、彼女はのっぺりとした教会の後ろ側を描いたんですよね。 
とってもユニーク!

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そしてこちらが実際の教会の後ろ姿。 ちょっと角度がずれてしまいましたが。。
この日はまだ数日前に降った雪が残っていて、ものすごく足場がぐちゃぐちゃで
悪かったです。

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教会の上に鳩がいっぱい仲よく並んで日向ぼっこ中、かな?

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横から見るとこんな感じ。 

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いよいよ正面です(笑)。 白い十字架がすごくいいアクセントになっていて絵になり
ますね♪

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この教会もアッシジの聖フランチェスコの教会のようです。

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この後近くのガイドさんお勧めのメキシカンレストランでランチをしました。
わたしはあまり豆々したものが得意ではないので(あと激辛も!)、パリパリではなく
やわらかい皮でつつんだチキンのタコスにしました。 チキンがすごく柔らかくて
ジューシーで、トマトのサルサソースがいい感じにさっぱりさせてくれて、とっても
おいしかったです!

ランチの後はミリセント・ロジャースミュージアムへ向かいます。 その途中でリオ・
グランデ川を渡るのですが、その橋のあたりがものすごい深~い渓谷になっていて、
観光名所だそうです。なので車を停めて橋の上を歩いてみることに。 
でもここは冷たい北風が吹きぬけて、めちゃめちゃ寒かったデス!!

写真だと川までの距離がわからないとおもうのですが、実際に橋から下をのぞくと
気分が悪くなるほどの高さがあるんですよ。 わたしは特に高所恐怖症ではないの
ですが、それでもかなりこれはヤバかったです(笑)

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橋の向こうには雪をたたえたタオスの山々が神々しく連なっています。

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思わず脚がすくみます(笑) ここで果敢にもバンジージャンプにトライする人はいたり
するでしょうか??

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またまた長くなったので次の日記に続きます。。
Commented by chiemittii at 2013-02-17 02:27
きゃーーーーーーーーーー!!!
なつかしス!!!
このところ自分のブログもほったらかしで、ご無沙汰してしまいました〜。(写真撮り過ぎて、まとめるのが大変で、更新できない、という・・・本末転倒・・・汗)

サンタフェはわたしもなぜかすごく行きたかった場所で、テキサスに住んでから、かれこれ、3、4回は行った、もしくは、通った・・・かも、です。なぜか心惹かれます。(例の、うちに来ていただいたときに、熱く語ってしまった、4回も行ったチャコキャニオン遺跡へ行くときの通り道なので。笑)

でも、いつもだんなと車旅・・でガイドさんに一緒にいってもらう、ということがなかったので、今回、あやさんの解説で、「へ〜」って知ったことがいろいろ。爆。
ゆきさんといい、あやさんといい・・・情報もちゃんと盛りだくさんに書いてくださって、すごいっス!!!
ありがとさんでーす。

あの峡谷、すごいですよね〜・・・わたしは高所恐怖症なので、かなりガクブルでしたが、確認したがりなので、一応行きました・・・笑

わたしも今度アメリカ行く時(多分一人旅だから)ガイドさんを探してみようと思いました!!!
Commented by ayalove343 at 2013-02-17 04:38
chiemittiiさ~ん、もしかして夜更かしさんですか?(笑)
もしかしたらよ~くご存知かなとおもったのですが、ずうずうしくも書き始めてしまいました。 なつかしがっていただけて嬉しいです♪

チャコキャニオン遺跡のことは、ガイドさんもイチオシしていました! 
今回はとにかく短い滞在&寒い時期ということで、プエブロ巡りなどは無理せずまた次回ということに。。
やっぱりだんなさんの車で行けるのが一番だとおもいますよ! 気の向くままあちこち寄り道しながら行けますし。 何より楽しいし安心じゃないですか♡

chiemittiiさんはアメリカはどのへんに行ってみたいのですか?? 
すご~く興味ありマス(笑) 気になる気になる。。
わたしが行ったことあるところであれば、ガイドさん参考までにご紹介できるので、よかったら言ってくださいね!
by ayalove343 | 2013-02-15 08:44 | 旅(海外) | Trackback | Comments(2)

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by ayalove343